三河みりんとは?特徴や歴史をわかりやすく解説します
僕は、みりんを説明するときに、まず「甘い調味料」ではなく「米からできた甘いお酒なんです」とお話しします。三河みりんという言葉も、法律上の独立した品目名ではありません。愛知県三河地方で育ってきた本みりんの歴史や造りの文化を表す言葉です。僕自身、みりん屋を続ける中で、この土地の文化の中に愛櫻があることを何度も感じてきました。
三河みりんは「地域と文化」を表す言葉です
三河みりんは、特定の一社や一つの製法だけを指す名前ではありません。三河地方には、それぞれ考え方や造りの違う蔵があります。本みりんは、もち米、米麹、焼酎またはアルコールなどを使い、麹の酵素の働きで米のでんぷんを糖へ変えていきます。だから僕は、砂糖で甘さを足したものとは違う「米から生まれる甘さ」をまず知っていただきたいと思っています。
みりんは、もともと「甘いお酒」でもありました
みりんは、戦国から安土桃山のころの文献にも登場し、もともとは甘い酒として飲まれていた歴史があります。江戸時代が進むにつれて、そばつゆや蒲焼きのたれ、煮物など、料理の世界でも使われるようになりました。僕は、この「甘いお酒として始まった」という原点を大切にしています。調味料としてだけを見るより、みりんの世界がぐっと広く見えるからです。
料理では、甘みだけではない仕事をしてくれます
本みりんは、料理に甘みを加えるだけではありません。照りやつやを出したり、醤油の角をやわらげたり、肉や魚の香りを整えたり、味をなじませたりする働きがあります。煮物、照り焼き、そばつゆ、うなぎのたれ。料理ごとに役割は違いますが、一本の中にいくつもの仕事がある。それが、僕がみりんを面白いと思う理由の一つです。
愛櫻では、約6か月のもろみから時間を重ねます
杉浦味淋は1924年に碧南で創業しました。愛櫻の純米本みりんは、もち米、米麹、米焼酎を使い、もろみを約6か月かけて育てます。その後、佐瀬式の圧搾機でゆっくり搾り、一年、三年と熟成させる商品があります。僕は仕込みのとき、毎回ではありませんが「おいしくなれ」と声をかけることがあります。科学的な話とは別に、造り手として、じっくり育てる時間に向き合う気持ちは大切にしたいと思っています。
まとめ
三河みりんは、三河地方に根付いた本みりんの歴史と文化を表す言葉です。僕にとってみりんは、「甘い調味料」だけではなく、米・麹・焼酎と時間がつくる「甘いお酒」です。まずは一本を味わい、料理に使って、その違いを自分の舌で感じてみてください。


よくある質問(FAQ)
Q. 「三河みりん」は法律で決められた種類ですか?
A. いいえ。「三河みりん」は法律上の独立した酒類品目名ではありません。三河地方に根付いたみりん造りの歴史や地域性を表す呼び方として使われています。購入時は、ラベルで「本みりん」などの表示や原材料を確認してください。
Q. 本みりんは、そのまま飲めるのですか?
A. 本みりんは酒類です。みりんには甘い酒として飲まれてきた歴史がありますが、商品ごとの案内を確認してください。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
Q. 愛櫻の一年熟成と三年熟成は何が違いますか?
A. 僕は優劣ではなく、用途の違いとして考えています。一年熟成は煮物や煮魚、炒め物など日常料理へ。三年熟成は、そばのかえし、うなぎのたれ、濃いめの料理やスイーツなど、熟成のコクを生かしたい場面に向きます。
| 愛櫻を食卓で試してみたい方へ
一年熟成・三年熟成の使い方や料理例は、愛櫻レシピでご紹介しています。 |
メモ:みりんは元々甘いお酒です